ロコモ?フレイル?サルコペニア?ナニソレ??違いと予防方法解説!

ロコモ?フレイル?サルコペニア?ナニソレ??違いと予防方法解説! ブログ
Y子
Y子

ロコモとかフレイルとかサルコペニアとかってどういうこと?

こんな風にロコモ・フレイル・サルコペニアについて聞いたことあるけど違いがよく分からない方に向けて以下の疑問が解決できる内容になっています。

  • ロコモって何?
  • フレイルって何?
  • サルコペニアって何?
  • 予防するにはどうしたらいいの?

 

ロコモ・フレイル・サルコペニアについて知りたい方はぜひ参考にしてください。

 

Y子
Y子

カタカナばっかりでほんとわからないわ💦

いまめっぐ
いまめっぐ

ほんと、日本語にしてほしいです!

 

いまめっぐ
いまめっぐ

まずは、サルコペニアから…言いにくい💦
説明しますね!

 

 

このページを書いた人
いまめっぐ

はじめまして。健康運動指導士/介護福祉士のいまめっぐです。
ピンピンコロリを目標にするシニアの方が、楽しく運動習慣を身につけて健康を維持し、10年後の自分に自信が持てるようにお手伝いをしています。

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サルコペニアって何?

サルコペニアという用語は、ギリシャ語で筋肉を表す「sarx (sarco:サルコ)」と喪失を表す「penia(ぺニア)」を合わせた言葉です。

加齢や疾患により、筋肉量が減少することで、握力や下肢筋・体幹筋など全身の「筋力低下が起こること」を指します。

 

いまめっぐ
いまめっぐ

筋力低下によって歩くのが遅くなったり、手すりが必要になったりする身体機能の低下も該当します。

 

▼日本老年医学会によるサルコペニアの診断基準

  1. 筋肉量の低下
  2. 筋力の低下
  3. 身体能力の低下

上記を満たす場合に診断されるそうです。

 

いまめっぐ
いまめっぐ

ペットボトルの蓋が開けにくくなったり、青信号のうちに横断歩道を渡り切れなくなったりしていませんか?

 

欧米人とアジア人では骨格筋量が違うためアジア人のサルコペニア判定基準があります。

①筋量の減少、②筋力の低下、③歩行速度の低下の3つです。以下の基準値のうち、1と、2もしくは3どちらかに該当すれば、サルコペニアと診断されます。

①筋量の減少 BMI値が18.5未満、もしくはふくらはぎの最も膨らんだ部分が30cm未満
※BMI = 体重kg ÷ (身長m)2
②筋力の低下(握力で測定) 握力が男性26kg未満、女性18kg未満
③歩行速度の低下 歩行速度が0.8m/秒以下
(横断歩道の歩行者用青信号は、1.0m/秒の歩行を基準に決められているそうです。青信号で渡り切れない方は要注意。)

 

まずは、最近以前よりも「転びやすくなった」「重いものを持ち上げられなくなった」「階段の手すりを掴まないと上がれない」などの症状があれば、サルコペニアの疑いがあります。

 

いまめっぐ
いまめっぐ

簡単に簡易的に判断する方法を紹介します。

 

指輪っかテスト

親指と人差し指で輪っかを作り、ふくらはぎの一番太い部分にはめてみます。指で囲めなかったり、隙間ができる場合はサルコペニアの疑いがあります。

 

 

 

いまめっぐ
いまめっぐ

どうでしたか?
指輪っかよりふくらはぎが細い方は要注意です!

 

 

サルコペニアの原因

サルコペニアは、加齢とともにタンパク質の摂取不足と運動量の減少によって、作られる筋肉よりも分解される筋肉の方が多くなることが原因です。

 

いまめっぐ
いまめっぐ

加齢以外にも、日常生活動作や疾患、栄養状態によっても起こります。

 

  • 寝たきりの生活や活動性が低下することによって起こる不活動状態による身体機能の低下
  • 癌や虚血性心不全、末期腎不全、内分泌疾患などの疾患によるもの
  • 栄養の吸収不良、消化管疾患や薬の副作用による食欲不振、エネルギー・タンパク質の摂取不足によるもの

また、サルコペニアには加齢による筋肉量減少が原因とされる一次性サルコペニアと、加齢以外が原因となる二次性サルコペニアに分類されます。

 

▼一次性サルコペニア(加齢性サルコペニア)

加齢以外に明らかな原因がないもの
▼二次性サルコペニア
①活動に関するサルコペニア
寝たきり、不活発な生活スタイル、無重力状態が原因となり得るもの
②疾患に関連するサルコペニア
重症臓器不全(心臓、肺、肝臓、腎臓、脳)、炎症性疾患、悪性腫瘍や内分泌疾患に付随するもの
③栄養に関連するサルコペニア
吸収不良、消化管疾患、および食欲不振を起こす薬剤使用などに伴う、摂取エネルギーおよび/またはタンパク質の摂取力不足に起因するもの食欲不振をきたす薬物の使用

 

いまめっぐ
いまめっぐ

まずは筋力を落とさないように気を付けましょう!

 

 

サルコペニアを予防する運動

サルコペニアは筋肉量の減少で起こる症状なので、筋肉量を維持もしくは増加を図る運動が必要です。筋肉量を増加させる運動には、いわゆる筋トレとウォーキングのような有酸素運動を合わせて行うと効果的です。

 

いまめっぐ
いまめっぐ

おすすめのサルコペニア予防運動を紹介します。

 

▼筋トレ+持久力(有酸素運動)を取り入れた運動

 

このサーキット運動は、サルコペニア予防に必要な筋トレと有酸素運動を取り入れています。

 

いまめっぐ
いまめっぐ

10分程度でできるので、まずは週に2回~3回やってみてください!

A子さん
A子さん

10分程度ならできるかも!

 

 

ロコモって何?

ロコモとは、ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の通称です。

骨や関節、筋肉など運動器の衰えが原因となり、歩いたり、立ち上がるといった生活する上で必要な移動する機能が低下している状態のことを言います。

現代人は車の利用やエレベーター、エスカレーターといった便利な生活環境において、足腰を使う機会がすごく減っているのでロコモに注意が必要です。

 

いまめっぐ
いまめっぐ

進行すると介護状態になりやすくなってしまいます。

 

※公益社団法人 日本整形外科学会より

 

いまめっぐ
いまめっぐ

痩せすぎや太りすぎも身体に負担がかかってよくありません。

 

 

あなたはロコモ?ロコモ度テストでチェックしてみよう!

いまめっぐ
いまめっぐ

まずは7つのロコチェックに該当するか見てみましょう!

※公益社団法人 日本整形外科学会より
  1. 片足立ちで靴下がはけない
  2. 家の中でつまづいたり滑ったりする
  3. 階段を上がるのに手すりが必要である
  4. 家のやや重い仕事が困難である
  5. 2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である
  6. 15分くらい続けて歩くことができない
  7. 横断歩道を青信号で渡りきれない

 

いまめっぐ
いまめっぐ

どうでしたか?
上記7項目の体の状態を放置すると重症化する要因になります。

 

身体の違和感を放置すると以下のような疾患が起こりやすくなります。

  • 骨粗しょう症
    ⇒骨の密度がスカスカになり、骨折しやすくなります。転倒で骨折しやすくなったり、気づかないうちに背骨が骨折していることもあります。背中が丸まったり、身長が低くなってきたら注意が必要です。

 

  • 変形性関節症
    ⇒関節軟骨のすり減りによって、関節の曲げ伸ばしに制限が出てきます。膝や股関節に多く見られる症状です。(膝や股関節の痛みや、O脚に変形が見られることが多い)

 

  • 変形性脊椎症
    ⇒背骨の負担が大きくなり、椎間板がすり減ったり圧迫し変形します。その際に神経を刺激する症状で痛みやしびれが出てくることもあります。(脊柱管狭窄症など)

 

このような症状が出てくると痛みで家事や外出がおっくうになって活動量が減ってしまいます。

 

いまめっぐ
いまめっぐ

この状況が悪循環になってロコモを進行させてしまいます。

 

ご家族Aさん
ご家族Aさん

お母さん、何個か当てはまってる気がする…

ご両親や自分自身が、ロコモかも?と思った方は、公益社団法人日本整形外科学会の「ロコモチャレンジ!」のページをご覧ください。※さらに詳しいロコモチェックが掲載されています。

 

ロコモを予防する運動

ロコモ予防に必要なのは、バランス能力と下肢筋力の維持向上を図り、移動する能力を低下させないことです。

 

いまめっぐ
いまめっぐ

私がおすすめする簡単な足の運動でロコモを予防しましょう!

 

  • 足の運動3種の神器(解説編)

 

  • 足の運動3種の神器(実践編)

 

 

ご家族Aさん
ご家族Aさん

これならお母さんお父さんにもできそう!

 

いまめっぐ
いまめっぐ

ぜひ、この動画をご両親に教えてあげてください。

 

 

 

フレイルって何?

いまめっぐ
いまめっぐ

フレイルは、英語の「Frailty(フレイルティ)」が語源となっていて、「虚弱」や「老衰」、「脆弱」などを意味します。

 

介護がまだ必要になっていない元気な状態から、介護が必要となってしまう状態の中間に位置する段階の状態をいいます。

具体的には、加齢に伴い筋力が低下し、疲れやすくなったり家に閉じこもりがちになるなど、年齢を重ねたことで生じやすい健康障害を指します。

 

 

このフレイルは大きく3パターンに分かれています。

  1. 身体的フレイル
    ⇒ロコモやサルコペニア(骨や関節、筋肉など運動器の衰えが原因で、日常生活に支障が起きている状態)
  2. 精神心理的フレイル
    ⇒うつ症状や認知機能の低下がみられる
  3. 社会的フレイル
    ⇒閉じこもりや孤立した状態(人との付き合いがない)

 

いまめっぐ
いまめっぐ

特に身体的フレイルはロコモやサルコペニアの影響を大きく受けます。

 

フレイルの原因

フレイルの原因は、加齢に伴う様々な心身の変化や社会的な要因が重なり合って引き起こされます。

 

いまめっぐ
いまめっぐ

以下のような状態ありませんか?

 

フレイルの原因となる心身の変化例
  • 全体的に動くことが少なくなった
  • 社会的な交流が減った(定年や近所付き合いなど)
  • 歩くスピードが遅くなった(身体機能の低下)
  • 階段がしんどい、重い荷物が持てなくなった(筋力の低下)
  • 物忘れが多くなった(認知機能の低下)
  • すぐ疲れる
  • 元気がでない
  • 糖尿病、呼吸器疾患、循環器疾患、関節炎、抑うつ症状などにかかった
  • 最近体重が減った
  • 食事量が減っている(低栄養状態)
  • 家に一人でいることが多い(孤独)

 

 

いまめっぐ
いまめっぐ

いかがですか?
当てはまっていましたか?

 

こんな風に、フレイルとは日常生活が加齢に伴って変化して心身に影響を及ぼします。
そして、フレイルの状態を経て要介護状態になる方が多いです。

 

今すぐチェック✔あなたはフレイル?

厚生労働省より、基本チェックリストというものが発表されています。

これは、「フレイルのチェック」と明言されているものではなく、要支援・要介護状態になる前に早い段階で介護予防が必要な方を評価するために使用される生活機能チェックの一つです。

 

いまめっぐ
いまめっぐ

介護認定が必要になる前=フレイル状態という意味でチェックしてみよう。

 

NO, 質問項目 回答
1 バスや電車で1人で外出していますか 1.はい  0.いいえ
2 日用品の買物をしていますか 1.はい  0.いいえ
3 預貯金の出し入れをしていますか 1.はい  0.いいえ
4 友人の家を訪ねていますか 1.はい  0.いいえ
5 家族や友人の相談にのっていますか 1.はい  0.いいえ
6 階段を手すりや壁をつたわらずに昇っていますか 1.はい  0.いいえ
7 椅子に座った状態から何もつかまらずに立ち上がっていますか 1.はい  0.いいえ
8 15分位続けて歩いていますか 1.はい  0.いいえ
9 この1年間に転んだことがありますか 1.はい  0.いいえ
10 転倒に対する不安は大きいですか 1.はい  0.いいえ
11 6ヵ月間で2~3kg以上の体重減少がありましたか 1.はい  0.いいえ
12 身長    cm 体重    kg (BMI=    )

※ BMI(=体重 (kg) ÷身長 (m) ÷身長 (m) )が18.5未満の場合に該当とする。

1.はい  0.いいえ
13 半年前に比べて固いものが食べにくくなりましたか 1.はい  0.いいえ
14 お茶や汁物等でむせることがありますか 1.はい  0.いいえ
15 口の渇きが気になりますか 1.はい  0.いいえ
16 週に1回以上は外出していますか 1.はい  0.いいえ
17 昨年と比べて外出の回数が減っていますか 1.はい  0.いいえ
18 周りの人から「いつも同じ 事を聞く」などの物忘れがあると言われますか 1.はい  0.いいえ
19 自分で電話番号を調べて、電話をかけることをしていますか 1.はい  0.いいえ
20 今日が何月何日かわからない時がありますか 1.はい  0.いいえ
21 (ここ2週間)毎日の生活に充実感がない 1.はい  0.いいえ
22 (ここ2週間)これまで楽しんでやれていたことが楽しめなくなった 1.はい  0.いいえ
23 (ここ2週間)以前は楽にできていたことが今ではおっくうに感じられる 1.はい  0.いいえ
24 (ここ2週間)自分が役に立つ人間だと思えない 1.はい  0.いいえ
25 (ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする 1.はい  0.いいえ

 

以上25項目の質問を「はい」が1つ1点として計算して、下の票と照らし合わせてみていきましょう。何番の質問にいくつ当てはまっていたかで、どんな心身の低下がみられるのか?がわかります。

 

質問NO, チェックの目的 フレイルの可能性のある点数
1~20 日常生活全般 10点以上
6~10 運動器の機能 3点以上
11と12 栄養状態 11が「はい」で、12のBMIが18.5未満の人
13~15 口腔機能 2点以上
16と17 社会的交流 16が「いいえ」の人(17も「はい」の人は要注意)
18~20 認知機能 1点以上
21~25 心理(抑うつ)状態 2点以上

※厚生労働省平成21年3月「介護予防のための生活機能評価に関するマニュアル(改訂版)」を元に作成

 

いまめっぐ
いまめっぐ

どの項目に当てはまっていましたか?

 

あくまで、フレイルかも?という予想のチェックなので、もし該当箇所が多かった場合、お近くの包括支援センターか市役所の高齢福祉課にご相談くださいね。

 

ご家族Aさん
ご家族Aさん

お母さん、一回チェックしてみよう…

 

フレイル予防する運動

フレイルを予防するためには、悪循環のループを作らないことが大切です。

加齢による筋力・体力の低下⇒出かけるのがおっくうになる⇒家に閉じこもる⇒さらに心身の機能低下⇒介護状態へ
いまめっぐ
いまめっぐ

年齢に応じた無理のない継続できる運動習慣を取り入れましょう!

 

おすすめの運動習慣
  1. ラジオ体操
  2. お散歩(ウォーキング)
  3. ビデオ体操

 

ラジオ体操はたったの3分ちょっとでできる全身をまんべんなく動かせる万能な体操です。

 

いまめっぐ
いまめっぐ

私も毎日やっています!

 

地域によっては、早朝に集まってやっているところもありますよね。
毎朝、ラジオ体操をしに集会に参加する!というのはすごくいいフレイル予防だと思います。

知らない人といきなり関わるのは苦手…という方は、お家でラジオ体操をして、20分程お散歩に出かけるのはどうでしょうか?

 

いまめっぐ
いまめっぐ

まずは週に2回~3回くらいでいいですよ。

 

▼ラジオ体操

 

毎日やる!1時間は歩かないと!と張り切りすぎると、長く続かないので、軽く始めるのが運動習慣を身に付けるポイントです。

 

いまめっぐ
いまめっぐ

ラジオ体操で物足りなくなった方はこちらもおすすめです!

 

▼いまめっぐおすすめ1日1回やる体操

 

お天気のいい日は、ラジオ体操とお散歩をして、雨の日は1日1回やる体操を動画を見ながらやってみてください。

 

ご家族Aさん
ご家族Aさん

それいいですね!

 

 

まとめ

それでは、今回の記事の内容についてまとめます。

 

ロコモ・フレイル・サルコペニアって何?についてまとめ
  • サルコペニア
    加齢や生活習慣などの影響によって、筋肉が急激に減少する状態
  • ロコモ(ロコモティブシンドローム)
    運動器の障害によって移動機能が低下した状態
  • フレイル
    病気ではないものの健康ともいえず、介護が必要なほどでもない状態

 

▼予防方法

  1. 筋力と体力を維持する運動習慣を身に付けましょう
  2. 栄養のある食事を摂りましょう(特にタンパク質をしっかり摂りましょう)
  3. 他者との交流の場を作りましょう

 

いかがでしたか?

図にするとこんな感じです。

 

いまめっぐ
いまめっぐ

サルコペニアやロコモに該当すると、フレイルになりやすく、要介護状態に進行しやすいということです。

 

 

ロコモ・フレイル・サルコペニアはカタカナばっかりで覚えにくいので、用語自体は特に覚える必要はありません。
大事なのは、人との交流や外出の機会が減っている等、生活の活動量が減っていくと、筋力や体力が減り、気力や活力が落ちて要介護状態になりやすいということです。

 

 

いまめっぐ
いまめっぐ

運動したり人と会ったりして刺激のある生活を送ることで活力が湧いてきます!

いまめっぐ
いまめっぐ

ご両親はどうですか?

 

 

  • 最近出かけてないなー
  • 退職してから家にばっかりいるなー
  • 買い物ひとりで行けてるかな?
  • 誰かと会ってしゃべったりしてるのかしら?

 

 

こんな風に気になっている方は、時間を見つけてご両親に会いに行ったり、電話してみてくださいね。

 

 

以上!

「ロコモ?フレイル?サルコペニア?ナニソレ?」でした。

 

 

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